30代でキャリアアップ転職できる人が失敗しないためにやっていること

30代の転職が増えています。

これまでは転職市場の主なターゲットは20代後半でしたが、若年労働者が減るなかで20代後半の人材を求めて募集をかけても希望する人材がなかなか集まらなくなっていて、募集する年齢の幅を広げているからです。

一方で、終身雇用制度が崩れつつある中で労働力の流動性が高まり、キャリアップを目指した30代の人材が転職市場に入ってくるようになり、即戦力人材を求める企業との接点が増え転職を成功させるケースが増えています。

30代のキャリアップ転職は闇雲に転職活動をするとキャリアップを望めないばかりか、待遇や労働条件が低下する転職になりかねません。

この記事では30代のキャリアップ転職で失敗しないためのポイントを、30代の経験者採用(中途採用)を担当し、実際に選考をしている社会保険労務士資格を持つ大手企業の現役人事部管理職が解説します。

目次

30代の転職が増えている転職市場

2021年度までに転職した人の平均年齢調査です。

2021年度の男女合わせた転職成功者の平均年齢は31.7歳です。

引用 DODA

2013年からすでに転職成功者の平均年齢は30歳を超えていて、30代の転職はすでに当たり前になりつつあります。

30代のキャリアアップ転職で求められること

30代の転職は当たり前になりつつありますが、30代の転職者の全員がキャリアアップを果たせているわけではありません。

むしろ30代の転職はスキルや経験が高いレベルで求められるようになります。

20代の転職はスキルや経験よりもポテンシャルが重視される傾向にありますが、30代になると即戦力としてだったり将来の幹部候補としての採用の色合いが強くなります。

30代のキャリアップを成功させるためには、即戦力となれるスキルとマネージメント経験が求められます

キャリアアップとスキルアップの違い

そもそもキャリアアップとは何なのでしょうか?

キャリアアップはある分野の仕事についてより専門的な知識を学び様々な経験を重ね、業務遂行能力を向上させて経歴を高めることです。

転職のキャリアップとはマネージャーからチーフマネージャーへ、課長から部長へといったポジションの上昇や年収があがったり、仕事や裁量の幅が広がることです。

能力面の向上と地位や職責の向上があり、どちらかだけでもまた両方でもキャリアップとなります。

一方でスキルアップは業務遂行能力の向上を意味する点ではキャリアアップと同じですが、経歴を高めたり、仕事や裁量の幅が広がることは含まれません。

能力面の向上がスキルアップで、能力面だけでなくポジションの上昇も含むのがキャリアップです。

これまではキャリアアップは現在働いている会社の中で少しずつ専門知識を増やし、能力を向上させ昇進や昇格していくという意味合いが強かったです。

しかし最近では「現在の会社を退職して、新たな仕事にチャレンジする」という、「転職」に近い意味で使われるようになっています。

30代のキャリアップ転職で失敗しないためにやること

30代のキャリアアップ転職のためには、どこの企業でも必要とされる「資格」が重要になり、同時に特定の業務で発揮される技能や知識といった「専門スキル」も評価要素となります。

このため、30代のキャリアアップ転職を失敗しないためには、汎用性の高い資格を取得したり、自分の経験で身につけた高い知識や経験やスキルを言語化しておくことが大切です。

30代のキャリアアップ転職では即戦力としての期待がかかる場合もあります。

どのようなスキルで仕事で成果を出したのかを具体的にアピールする必要があるでしょう。

また、30代中盤以降のキャリアアップ転職ではマネジメント経験も求められます。

リーダーやマネジメント経験がある場合はチームがどのような状況でどのようなミッションを課せられていて、何をしてどのような成果を出したのかもまとめて伝えられるようにしておきます。

自分が持っているもの、身につけてきたことを客観的に見つめ直し、足りないものがあれば習得するようにしてください。

30代のキャリアアップ転職が難しいケース

経歴やスキルが客観的に表現できないと30代のキャリアアップ転職は厳しくなります。

5年間営業職を頑張りました」とか「5年間連続で予算を達成しました」など、なんとなく頑張りはわかるのだけど、具体的に何ができるのかがわからない経歴だけでは、30代のキャリアアップ転職には不十分とみなされる恐れがあります。

30代のキャリアアップ転職を成功に導く志望動機の例文

30代のキャリアアップ転職に限らず、転職の面接では必ず志望動機が聞かれます。

なぜ転職するのですか?」「当社を志望する理由を教えてください」という質問に対し、「キャリアップしたいからです」とだけ答えたらどうなるでしょうか?

親切な面接官は「もう少し詳しく教えてください」「今の会社でキャリアップできないのですか?」と深掘りしてくれるかもしれませんが、フォロー質問がなければ面接の敗退が濃厚となります。

なぜなら「キャリアップ」で何を目指しているのか、具体的に何も伝わらないからです。

志望動機の質問に対する解答例です。

「キャリアップをしたいからです、なぜなら現職では昇給や昇格は年功序列で、成果を上げてもキャリアに反映されることは少ない職場でした。御社は新商品のプロジェクトリーダーを30代前半の社員が抜擢されたりしていて、結果を残せば新しい挑戦の場を与えてくれる会社だと思い、若いうちに自分だけでなく仲間と新しい挑戦ができるような環境に身を置いて、チームマネジメント能力を身に着けたいと思ったからです」

30代のキャリアアップ転職 まとめ

1 転職市場では30代の転職は当たり前になりつつある

2 キャリアアップ転職を成功させるには汎用性に高い資格や専門スキルが必要

3 キャリアップの意味となぜ転職しなければならないかを明確にする

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

社労士資格をもつ大手企業人事部管理職・工藤です。10年以上新卒採用と中途採用を担当した経験から採用のお手伝いをします。

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