採用筆記試験の一般常識、勉強していない人向けの簡単対策と問題例

新卒でも経験者(中途)採用でも面接やグループワーク以外の選考メニューとして一般常識の筆記試験が使われています。

一般常識試験は、面接やグループワークではわかりくい受験者の教養や,社会で起きていることへの関心度合いを測ることができるので、受験者をできるだけ多面的に見極めたい企業にとっての選考ツールとして,重要な位置を占めています。

一般常識試験は、社会人として最低限の素養を備えているかを測るので,高得点を獲得してもそれだけで採用にはなりにくいですが、著しい低得点の場合は不通過に直結する試験です。

このように重要な一般常識試験ですが、準備することである程度対策をすることができます。

この記事では、採用の選考メニューで重要な位置を占める一般常識試験のポイントと対策を、10年以上新卒採用や経験者(中途)採用を手掛けてきた社会保険労務士資格を持つ大手企業の人事部管理職が解説します。

目次

マスコミでは必須!採用での一般常識試験とは

一般常識試験は、時事問題や一般教養など社会人として最低限持っていて欲しい知識を問題として出題しています。

なぜなら、例えばクライアントへ提出する書類に誤字や脱字があればビジネスパーソンとしての信頼が疑われてしまいます。

またビジネスシーンでの何気ない会話で時事問題や文化の話題など適宜織り交ぜながら、顧客を惹きつける会話ができなければ、円滑な人間関係を築くことも難しくなります。

時事問題で高得点を獲得するのに越したことはないのですが、越えなければならないハードルは著しい低得点をとらないことです。

高得点だからといって採用にはならないですが、一般常識試験では最低限持っていてほしい知識を出題していますので、著しい低得点の場合は不採用となる可能性が高いです。

一般常識試験はマスコミ系の企業で重視される傾向があります。

TV局、新聞社、雑誌社などのマスコミは情報を発信する業態ですので、時事問題に関心を持っていないと業務としての適性を欠くことになります。

このため他の業界よりも一般常識試験の比重が高いといえます。

一般常識試験の主な科目は「時事問題」「主要5教科」となっていて、企業ごとにオリジナルの問題を出題することが多いです。

ただ企業がオリジナル問題を出題する場合でも多くは市販されている問題集から抜粋したり、直近数ヶ月以内のニュースなどから問題を選んで出題しています。

中途採用での一般常識試験の筆記試験

経験者(中途)採用での一般常識試験は、新卒採用とは少し違った意味を持っています。

経験者(中途)採用の場合、一定程度社会人としての経験をもち、要求される職業スキルを兼ね備えた人物の採用となります。

なぜなら経験者(中途)採用社員はある意味「出来上がった社員」なので、新卒採用社員のように社風に合うように一から教育することはできないからです。

一般常識試験を実施することで、会社が求めている教養や社会常識といった資質を兼ね備えているかを判断するのです。

経験者(中途)採用で求められる資質

性格や気質が業務に即しているか

教養や知識レベルが業務が求める水準に達しているか

興味や関心事が業務の特徴と合致しているか

企業は多種多用で、同じ企業の中にもさまざまな業務があります。

業務には特性があり、業務の特性にあった資質があります。

業務に求められる資質は万人が有しているものではなく、また有していないからといって能力がない訳でもありません。

業務に合うか、合わないか」が重要なポイントです。

世の中にはさまざまな仕事が存在しています。そして、それぞれの仕事には、必ず「特性」があります。

「特性」にあう「資質」を持っているかを問うのが経験者(中途)採用での一般常識試験となります。

不動産業界なら地価などに関心を持ってほしいですよね

まだ勉強していない人向け一般常識の筆記試験対策と問題例

時事問題の例題

【例題1】
2023年に中国の人口を抜いて世界最多になると予測されている国はどこか。

【回答】
インド

【例題2】
2022年にロシアに侵攻されたウクライナの大統領の名前は?

【回答】
ゼレンスキー大統領

【例題3】

 第93回アカデミー賞で作品賞など三つの賞を受賞したクロエ・ジャオ監督の作品は何か

【回答】

ノマドランド

時事問題が全然できなかった人向けの対策

時事問題は最も出題される確率が高く、新聞やニュース、TVなどメディアに取り上げられるトピックが中心です。

また志望する業界特有の話題は出題可能性が高いです。

例えば自動車業界であれば「電気自動車」や「自動運転」など、旅行業界であれば「全国旅行支援」などです。

時事問題は日頃から新聞やテレビなどのニュースに目を通しましょう。

WEBニュースの場合は、配信される内容が日頃クリックしているジャンルに限られてしまう傾向があるので、自分が日頃関心がないようなジャンルの話題を特に注意して読むようにしてください。

また、世代の違う人とニュースなどについて話すことも効果的です。

主要5教科(数学・国語・理科・社会・英語)の例題

主要5教科(国語・数学・理科・社会・英語)では、中学・高校レベルの問題が出題されます。

レベルとしては基礎的なもので「知っていないと恥ずかしい」レベルです。

国語に関しては、敬語の使い方が頻出されます。

英語は熟語や単語が狙われます。

【数学】
・例題1
24gの食塩で5%の食塩水を作るには何gの水が必要ですか?

・回答
456g

・例題2
XとYが野球の試合を3回する。Xが勝つ確率、Yが勝つ確率、引き分けとなる確率は全て等しく、引き分けも試合数に数えるとする。Xが2回勝ち、1回負ける確率を求めよ。

・回答
9分の1

【国語】
・例題1
次の読み方を答えなさい。
1.逡巡 2.黙示

・回答
1.しゅんじゅん 2.もくじ

・例題2
次の語句を尊敬語に直しなさい。
1.食べる 2.見る

・回答
1.召し上がる 2.ご覧になる

【理科】
・例題1
山から川が流れ出て扇状に広がった地形を何という?

・回答
扇状地

・例題2
太陽系で一番太陽に近い惑星は

・回答
水星

【社会】
・例題1
江戸幕府を開いた戦国武将は誰か?

・回答
徳川家康

・例題2
司法、立法、行政の権力がそれぞれ独立している政治体制は何?

・回答
三権分立

【英語】
・例題1
次の示す意味になるよう()に当てはまる単語を選び、熟語を完成させなさい。

1.参加する
 take( ) in
1.join
2.part
3.some
4.many

回答 part

2.翻訳する
translate ( )
1.in
2.on
3.to
4.of

回答 ㏌

主要5教科が全然できなかった人向けの対策

主要5教科の対策は5教科全てを中学校からやり直すのは現実的ではありませんので、就活用の問題集を1冊やりきりましょう。

私は毎年自社の採用試験の筆記試験を作っていますが、必ず参考にするのはマイナビの問題集です。

なぜならバランスよく問題が選ばれていて難易度も適当だからです。

できるだけ多く問題集を解くことに越したことはありませんが、どれか一冊だとすればおススメの一冊です。

問題集一冊をやりきれば低得点は避けられます

採用試験の一般常識問題 まとめ

1 一般常識試験は著しく低得点の場合は不採用に直結

2 経験者(中途)採用では職業に合う資質を見極める

3 対策は日頃からニュースに触れて、問題集を一冊やりきる

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

社労士資格をもつ大手企業人事部管理職・工藤です。10年以上新卒採用と中途採用を担当した経験から採用のお手伝いをします。

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