中途採用の転職一次面接で聞かれることと通過率・合格率

転職をめざして初めて受ける一次面接では、どんな人が面接官でどんなことを聞かれるのか、心配の種が尽きないことと思います。

経験者採用(中途採用)では、新卒採用ほど面接回数を設けることはできないので、一次面接のウエイトはとても大きくなります。

また一次面接のウエイトが高くなるので必然的に面接時間も長くなります。

面接時間は一般的には一人30分から45分程度で、エントリーシートの内容だけでなく現職での仕事、スキル、経験など幅広く質問を受けることになります。

この記事では転職の一次面接について、聞かれることと通過率と合格率、一次面接を合格するために必要な準備を、10年以上経験者採用に関わり実際に面接をしている、社会保険労務士資格を持つ大手企業の現役人事部管理職が解説します。

目次

中途採用の転職一次面接で聞かれることと模範解答例

新卒採用と違い経験者採用(中途採用)では面接回数は少なく2回程度で内定となります。

このため少ない面接機会でスキルや人柄などすべてを評価するために一回の面接時間は長くなります。

一次面接の面接時間は30分を基本とし、最大15分程度の延長を含んでスケジュールを組みます。

企業側はできるだけ多くの人から選びたいので、一次面接では可能な限り多くの人を呼びたいのですが、限られた面接日程なので面接時間を短くすると質問が限られ幅広く評価することができません。

このため一次面接の前の書類選考でもある程度絞られることになります。

一次面接では主に人材を必要としているセクションのリーダー(部長・マネージャークラス)が面接を担当し、主に応募者の能力面を評価します。

このためエントリーシートや職務経歴書に書かれている内容をベースに深掘りしていきます。

一次面接の質問例① 転職の理由

一件シンプルな質問ですが、これまでの経歴を踏まえて向上する意欲について問うています。

模範回答例

5年ほど得意先へのルート営業を担当し、クライアントの年間スケジュールを把握しニーズを先読みして必要な資材やサービスをタイムリーに提案して供給してきました。

担当していた5年間でシェア1位を獲得し、その後もシェアを伸ばし続けてきましたが、未開拓の分野で新しいクライアントを開拓し新しいサービスを企画提案する営業活動をしてみたいと考え転職活動を始めることを決めました

一次面接の質問例② 当社に入社後に活かせるスキルや経験を教えてください

この質問への答えは職務経歴に基づいて具体的に何ができるかを答えます。意欲ややる気といった抽象的な答えに終始していはいけません。

模範解答例

社内SEとしてDX推進プロジェクトリーダーを務め、社内各部と緻密なコミュニケーションをとって課題を整理しDX推進のプランを組んで実現してきました。

御社に入社できましたら、営業部門と企画部門の連携を強化するDX推進に経験を活かせると思います。

中途採用の転職一次面接の通過率・合格率

転職の一次面接はスキルや能力、経験値が基準に達しているのかを見極める段階です。

一次面接を通過できればスキルや能力は問題なし、という評価がえられたものと考えらえれます。

このため一次面接の通過率は新卒採用の一次面接とは大きく違います。

通過率は企業や採用予定者数によって違いますが20~40%程度だと思われます。

筆者の企業での経験者採用(中途採用)の一次面接の通過率は30から50%です。

二次面接の通過率は50~60%程度です

中途採用の転職一次面接と二次面接の違い

転職の一次面接はスキルや経験のチェックが主な目的です。

一次面接を合格し二次面接に進む人はスキルや経験は問題なしと評価されていて、二次面接では会社への親和性や人柄、活躍の可能性を経営レベルで判断します。

一次面接と違い、二次面接ではキャリアプランや人柄面を問う質問が多くなります。

二次面接は最終面接で役員との相性がカギになります

中途採用の転職一次面接を合格するために必要なこと

一次面接を合格するためには以下の要素を具体例をもって伝える必要があります

  1. 経験に基づく自分の強み
  2. 職業観
  3. チャレンジしてきたことと成果

これらの要素をエントリーシートに盛り込みます。

経験に基づく自分の強み

経験してきたことやチャンレンジしてきたことを、当時の状況が面接官の頭の中でイメージできるように具体的に書きこみます。

そこで学んだことがその後の仕事でどのような強みとして発揮されたのかをアピールします。

アピールポイントです。自信をもって具体的に

職業観

職業観は仕事に対する考え方を述べるだけでなく、その考えに基づいてどのようなキャリアを送ってきたのかまでが求められている回答です。

面接官が「一緒に働きたい」と思えるような仕事への取組み姿勢を込めてください。

職業観と経歴がマッチしていることが重要

成果の内容はできるだけ数値で表現する

「プロジェクトを成し遂げ、メンバーの士気が向上した」などの心情面で表現した成果は説得力がありません。

同じことを伝えるにしても以下のように具体的に書きましょう。

「プロジェクトを終えて、次の会議にはメンバー全員が新企画を5本以上提案し、プロジェクト以前は企画数のノルマを設けなければ新提案がなかった時と比べると大きくチームのモチベーションが向上し、全社プロジェクトにまで発展した企画も生まれるようになりました」

エントリーシートは面接での質問を自分の得意分野へ引き込むためのツールです。

エントリーシートを読んだ面接官が「この人からこの時の状況を詳しく聞きたい」と思わせることが重要です。

なので全て書き込まずに「もっと知りたい、もっと聞きたい」と感じるよう「寸止め」に留めましょう

中途採用の転職一次面接で聞かれること まとめ

1 一次面接はスキルや能力、経験値のチェック

2 エントリーシートで面接で聞かれたいことに誘導する

3 数値や具体例をあげて説得力を増す

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

社労士資格をもつ大手企業人事部管理職・工藤です。10年以上新卒採用と中途採用を担当した経験から採用のお手伝いをします。

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