転職理由を聞かれた時はどうする?好印象を与える書き方の例文と模範解答を解説

転職活動をしていて頭を悩ませるのは転職理由を聞かれた場合ではないでしょうか?

転職希望者にはそれぞれに転職理由があるのですが、企業側に転職理由がどう受け止められるか、気がかりになります。

エントリーシートでの設問や面接で離職理由を聞かれた場合、うそをつくのは当然NGですが同じ転職理由でも書き方や答え方次第で印象は大きく変わります。

この記事では、転職理由ごとに面接での答え方やエントリーシートの書き方のコツと模範解答を、10年以上、中途採用を担当して、エントリーシートや面接で転職理由を聞いている社会保険労務士資格を持つ大手企業の現役人事部管理職が解説します。

目次

好印象を与える転職理由の書き方

転職理由を聞かれて好印象を与えるためには、そのまま正直に話すのではなく、面接官が応募者の何を知りたいと思っているのか、面接官の狙いを分析して答えを用意する必要があります。

またテンプレート通りの答えではなく、自分の思いや自分なりの言葉を盛り込んでリアルな思いが伝わるような答え方をしましょう。

転職理由ランキング

1位年収を上げるため
2位挑戦と成長
3位専門性を高めたい
4位ワークライフバランス
筆者調べ

筆者が毎年転職希望者のエントリーシートを読み面接をしてきた中で、入社後に改めて転職理由を聞いた答えをまとめたものです。

内定を勝ち取った転職希望者は上記の理由をそのまま答えるのではなく、ネガティブ要素をポジティブ変換して回答していました。

なぜネガティブ要素をポジティブ変換するかというと、転職理由がネガティブなものである場合、面接官や採用担当者はまた同じ理由で辞めてしまうのではないか、と懸念するからです。

どうしたらネガティブ要素をポジティブ変換できるかというと、理由に客観性を持たせることです。

努力しても昇進しなかった」などの理由だとしてもただの不平不満のように聞こえてしまいます。

私はこのような努力をして@@%売り上げを上げた」など具体的な数字を盛り込んで客観性を持たせて伝えるように工夫します。

そのうえで「さらに結果に繋がる仕事にチャレンジしようと考えたので転職を決めました」というように、前向きな理由につなげるのです。

ネガティブな理由のままでは、面接官に「同じ理由ですぐに辞めてしまうのではないか」とマイナスのイメージを与えかねません。

ネガティブな理由で現職を辞めたとしてもそのまま正直に伝えず、ポジティブな言い方に変えて話すことが重要です。

ネガ→ポジ変換がポイント

転職理由別の模範解答の例文

転職理由の上位は「年収を上げること」「挑戦と成長」「専門性を高めたい」が上位なのですが、年収を上げることはそのまま言うのは望ましくありません。

年収を上げたいという理由は当たり前のことで面接官もわかっていて、転職理由を聞くということは年収UP以外の理由を聞いているからです。

転職理由を答える場合はまず「成長と挑戦」や「専門性」を柱に考えましょう

転職理由「新しいことに挑戦したい」模範解答

営業職から企画職への挑戦

新卒で入社して5年間、主に個人客への営業職に従事してきました。

個人のお客様のニーズはそれぞれであり、お客様ごとにニーズに合わせた商品をアジャストをして提案し、喜んでいただいて営業成績にも結び付く仕事にやりがいを感じておりましたが、もっと汎用性が高く同時にカスタマイズできる要素が多い商品があれば、全国のお客様に喜んでいただけるのではと感じることが増えていました。

営業の一線で培った経験を活かして、もっと営業担当者を後押しできるような商品を作りたいという思いが募り、この度転職を決意しました。

もともと大学時代にコンサルティングを専攻しており、企画職を希望して入社したのですが、入社後の組織変更で企画職が大幅に縮小されて営業部で働いてきました。

御社が開発した@@という商品は、大きな顧客ニーズをつかみながらも、個人客むけのカスタマイズの幅もひろく、こうした商品企画ができる御社の企画職に新しく調整したく御社を志望しました。

どう貢献できるのかを盛り込むのがポイント

転職理由「専門性を高めたい」模範解答

「専門性を高めたい」という転職理由の場合、企業にどのような貢献できるのかという目線が必要です。

そのためには高めたい専門性を具体的に述べ、志望企業の特色や強みに対してどう貢献できるのかを表現しましょう。

広告会社のプランナーとしての専門性を高めたい

私は新卒で入社してから8年間主に広告プランナーに従事してきました。

主に地元企業のクライアントのニーズに合わせて紙媒体からネット、電波媒体など幅広い広告媒体の中から最適な組み合わせをプランニングした広告展開を提案してきました。地元企業が中心ということで、地域性や季節性などの細かいニーズに合わせた広告を得意としています。これまでの経験を活かして、世界展開を進める企業への後押しができるような仕事をしたいと考えて転職を決意しました。

御社は国内企業からグローバル企業まで幅広いクライアントの広告展開をサポートしていて、世界を見据えながらも地元、国内の目線を踏まえた細かい広告展開のスキルが活かせるのではないかと考え、御社を志望させていただきました。

自分の専門性がなにかをアピール

転職理由「ワークライフバランスを整えたい」模範解答

ワークライフバランスを前面に出しすぎるのも望ましくありません。

ワークライフバランスを重視したいのは誰でも同じなのですが、転職理由で「ワークライフバランス」をあげてくると入社後にパフォーマンスを発揮してくれないのではないか、と敬遠されてしまいがちです

それでもワークライフバランス以外に転職理由がない場合は書き方に注意が必要です。

ワークライフバランスが主な転職理由の場合、職場で個人の要求を強く出しすぎるのではないか、という懸念を持たれる恐れがあります

例えば、長時間の残業時間について触れる場合は、「業務の都合で不規則な勤務だった」「長い労働時間は能力不足が原因ではない」ということをアピールしましょう。

また、仕事でのスキルアップのためにプライベートな時間を確保したいという言い換えもおすすめです。

プライベートな時間を確保して資格を取得したい

現職では医療機器の営業として、主に総合病院を担当していました。総合病院ということもあり年間の手術件数は@@件あり、さらに慢性疾患の医療機器の場合、機器の不調は命に直結するので休日深夜を問わず対応してきました。

医療技術の進歩で医療機器の進歩は目覚ましく、新たなスキルが必要と痛感する中で、資格取得のための時間を確保したく転職を決意しました。

本音は「趣味の時間をとりたい」としても書かないほうが無難です

転職理由が思いつかない場合

転職理由の大半は年収を上げることです

ですが、それを転職理由の第一にすれば落ちてしまうので、納得性の高い理由を考える必要がありますが、それでも転職理由が思いつかない場合の考え方です。

企業研究を入念に

志望企業を研究すれば強みや社風、業界での位置付けや外部の評価がわかってきます。

そこから気になる部分や共感できる部分を見つけ出して志望理由につなげましょう。

自己分析を徹底する

新卒採用と違い中途採用で問われるのは経験値です。

これまで担ってきた仕事や成し遂げたプロジェクト、取得した資格などを棚卸しして自己スペックを書き出してみましょう。

そこから自己スペックを活かせるまたは発展させることを転職理由にできないか検討してみてください。

企業を知り自分を知れば納得性の高い転職理由が見つかります

転職理由を聞かれた時はどうする? まとめ

1 転職理由の王道は成長と挑戦

2 年収UPを前面に出すのはNG

3 ワークライフバランスもポジティブな表現に変える

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

社労士資格をもつ大手企業人事部管理職・工藤です。10年以上新卒採用と中途採用を担当した経験から採用のお手伝いをします。

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