採用活動でほとんどの企業はエントリーフォームを使っています。
独自のフォーマットを使う企業もあれば就活サイトのデフォルトを使ったり、デフォルトをカスタマイズして使っている企業もあります。
しかし考えていただきたいのは、求める人材が企業ごとに千差万別であるのならエントリーフォームも企業ごとに変わってくるのではないでしょうか。
この記事では、新卒と中途採用のそれぞれのケースでエントリーフォームを作成するにあたって注意しなければならない点と、就活生や応募者向けにライバルに差をつけるエントリーフォームの記入方法を10年以上採用を担当している社会保険労務士資格を持つ大手企業人事部管理職が実践してきた経験に基づいて解説します。
エントリーフォームとは?応募フォームや履歴書との違いは?
エントリーフォームは就活生や転職希望者が企業の採用ホームページや、就活サイトの企業ページに応募(エントリー)するための申し込み入力のことで,応募フォームと同じ意味になります。
具体的には名前や住所、連絡先などの必要事項を入力する画面です。
採用ではエントリーフォームに入力することは正式応募の前段階で「プレエントリー」などと言われています。
エントリーフォームに入力して「プレエントリー」を完了すると本エントリーに必要な「エントリーシート」のダウンロードや選考に必要なWEBテストの受験などができるようになります。
エントリーフォームは就活生や転職希望者を集める最初の入口で、できるだけ多くの応募者を集めて母集団を形成するために、最低限の事項で簡単に入力できるように、そしてプレエントリー後の管理がしやすいように設定することが重要です。
一方で履歴書やエントリーシートは求人に応募する際の名前や住所、学歴、職歴、資格情報、志望動機や「ガクチカ」などを書いた書類です。
記入する内容は似ていますがエントリーフォームは入力するページで履歴書やエントリーシートは記入する書類という違いです。
エントリーフォームの作り方のポイント
- 記入例をつける これだけでも記入へのハードルが下がります
- 自動入力機能を付ける 郵便番号から住所が自動入力されると記入者の手間を省きます
- 添付機能を付ける エントリーシートや職務経歴書が添付できる機能をつけます
- 自動返信機能をつける 応募確認などの問い合わせがくるので自動返信機能は必須です
応募者目線での記入のしやすさと管理の簡単さがポイント
エントリーフォーム 新卒採用で必要なこと
エントリーフォームの目的はできるだけ多く応募者を獲得して多数の母集団を獲得すること、適切な情報を集めて後の選考プロセスをスムースに進めることです。
できるだけ多くの応募者を獲得するには煩雑なエントリーフォームでは敬遠されてしまいます。
新卒採用のエントリーフォームで必要なことです。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- メールアドレス
- 電話番号
- 大学名・卒業予定年
- 学部・学科
- 希望職種
優先順位は番号順です。このほかに、利用している就活サイト名と会員番号があると便利です。
就活サイトでの入力情報をダウンロードして、エントリーフォームで入力された情報に加える必要な情報を照合するには就活サイト名と会員番号があると便利です。
新卒採用の場合、6の大学名、卒業予定年は重要です。
学部学科を不問の場合は7は削除しても構いません。
まだ募集職種ごとにエントリーフォームを変える場合は8も必要ないでしょう。
就活サイトの有料オプションで就活サイトのデータ自動取り込み機能もあります
エントリーフォーム 中途採用で必要なこと
中途採用の場合、新卒採用と違って現在もしくは直近の職場といつから入社できるのかが重要になります。
中途採用のエントリーフォームで必要なことです。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- メールアドレス
- 現在・直近の職場
- 最短入社可能日
- 最終学歴・卒業年
中途採用は即戦力として求めているケース多いので、スキルや職務経験が知りたいところですが、これらは別途「職務経歴書」の提出を求めるといいです。
また中途採用で気になる離職理由ですが、別途「エントリーシート」で離職理由や志望理由の記入を求めて、面接で深掘りして確認します。
エントリーフォーム段階で離職理由の記入を求めると、フォーム入力が敬遠されてしまい応募者が集まりにくくなる場合があります。
就活生必見!ライバルに差をつけるエントリーフォームの書き方
エントリーフォームは本エントリーの前段階ですが、選考プロセス全般で使用する基本的なデータを入力します。
このため間違いや誤入力は後々まで響くので慎重に記入しましょう。
間違いや誤入力があると採用担当者が選考プロセスの各段階で確認、訂正しなければならないので悪印象を与えることは間違いありません。
ありがちなミスを防いでライバルに差をつける重要なポイントをまとめます。
- 誤変換、誤入力を避ける
- 選択ミスをしない プルダウン形式の場合は間違いが多くなります。
- 保存ミスやタイムアウトに注意して、時間的な余裕をもって記入する
- フリー入力欄は空欄にしない
- フリー入力欄は箇条書きなど読みやすく記入
NG記入例とOK記入例
【NG記入例】全て文章で記入
私は20XX年のXX月から20△△年の○○月まで、@@支社**本部で、製造行程管理のIT化提案営業および運用管理、アフターフォローを行ってきました。青森県全域を担当し、担当クライアント数は120社程度で、既存顧客の対応が7割、3割が新規顧客の開拓でした。20XX年度の売上実績は売上実績7500万円で達成率は115%でした。20△△年度の営業成績は**本部の営業社員53名中8位の成績で、本部長賞を20△△年に受賞しています。
【OK記入例】箇条書きでカッコなどを使って整理
20XX年XX月~20△△年○○月 @@支社**本部
【営業担当】製造行程管理のIT化提案
【担当エリア】青森県全域
【担当クライアント数】120社
【新規、既存顧客割合】7:3
【売上実績】
・20△△年度:年間総売上 約7,500万円、平均予算達成率115%、**本部の営業社員53名中8位
・20△△年度 本部長賞 受賞
エントリーフォームは基本資料なので、選考の各段階で面接官が読むので読みやすさが好印象につながります
採用エントリーフォーム まとめ
1 エントリーフォームの記載項目は必要最低限で記入しやすさを優先
2 エントリー後の基本データとなるので管理しやすい設定を
3 応募者は誤記入や空欄は絶対にNG
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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